お墓は、必要?不要?その理由をお墓のプロが解説
ひとはなぜ、お墓を建てるのでしょう?
多くの人は「慣習」としてお墓を建てていますが、中には「本当に必要?」と疑問に思う方もいらっしゃいます。
生活スタイルが大きく変化してきているので、そう思う気持ちはよくわかります。
なので、お墓の有無の良し悪しではなく、お墓の本来の意味を考えたうえで、
- お墓を創るメリット・デメリット
- 作らないときの「代替案」
について、お墓建立歴35年の私が解説します。
お墓を作るメリット・デメリット
まずお墓とは
「遺体(土葬)や遺骨が埋められているところ」です。
最近は従来よりあるお墓以外にも樹木葬、ロッカー式墓、祀る人の不安解消の永代供養、ときとして散骨などがあります。
なぜ、こんなにも多くのお墓のスタイルができたのでしょう。
それには家族の形態が大家族から核家族化、個人主義への変化が大きく影響していると思われます。
しかしながら表面的なお墓の形態にとらわれるのではなく、本来お墓が果たしてきた役割を考えてみましょう。
人がなくなれば弔うという自然な気持ち。それが、お墓の形を変えながらも現在まで続いているところからうかがえます。
そこで、一般的に考えやすい方法として
お墓のメリット・デメリットを考えてみましょう。
お墓を作るメリット
- 今後、お墓の心配がなくなる。
- 一度作ると、各家族で独自に祀る場所がある。
- 一度作ると、各家族で独自に祀る場所がある。
- 日程の自由度がある。
- 埋葬についても、自分たちの希望日時に実施できる。
- 埋葬についても、自分たちの希望日時に実施できる。
- 家族の絆が深まる。
- 自分たち家族のお墓の管理、お墓参りなどにより、家族の「絆」が深まる。
- お墓掃除など墓前にいる時間が、自然に故人を偲ばせる。
- 吉報、なやみ、心配事など、お墓(故人)に報告、相談したいとき、故人となった多くの家族らが、同じ思いで通った道、時間を共有することに価値がある。
お墓を作るデメリット
- 継承者の不安
- 管理者が高齢化したり、遠距離になったり、いなくなった時、お墓の管理問題が発生する。
- 管理者が高齢化したり、遠距離になったり、いなくなった時、お墓の管理問題が発生する。
- 従来型の墓は費用がかかる。
- お墓の大きさに合わせた墓地が必要。お墓の付属物も多く、石材の量も多くなり、他のやり方より費用がかかる。
お墓を作らない選択肢
お墓を作らない選択肢としては、
- 樹木葬
- ロッカー式葬
- 永代供養葬
- 散骨
など、いろんなスタイルがあります。
お墓を作らないスタイルのメリット・デメリット
以下4つのお墓のメリット・デメリットについて解説します。
樹木葬
中心にシンボルとなる樹木を植え、その周囲に遺骨を埋葬する。
- メリット
- 安価な費用で作ることができる。
- 緑が多く、明るい雰囲気の中で祀ることができる。
- 永代供養もセットにでき、子世代に引き継ぐ必要がない。
- デメリット
- 石板や小さな墓石を置かないと、お参りの対象が不明。
- 遺骨を直接土に埋める場合、取り出し不可になることもある。
- 家族、親戚に理解されないこともある。
ロッカー葬
コインロッカーのように、同じ大きさに仕切られた扉付のお骨壺を収める方式の墓です。
- メリット
- 低価格で手に入れることができる。
- お墓の後継者の心配がいらない
- 生前予約ができる。
- デメリット
- 多くはいづれ合葬になる。
- 一時預かり的イメージが強い。
- 納骨できる数に制限あり。
永代供養葬
寺院や霊園管理者が、家族に代わってお遺骨を祀ってくれる。
- メリット
- お墓を継ぐ人がいなくてもいい。
- 費用が一般的な墓より安い。
- お墓の掃除、管理が不要。
- デメリット
- 個人別の安置期間を過ぎると、他人のお骨と合葬されることが多い。
- 合葬されると遺骨を取り出せないことが多い。
- 納骨人数によって値段が高くなる。
散骨
遺骨を粉末状にして撒くことをいう。場所は海や山など自然の中に本人の希望を尊重し、希望の場所に撒く。
- メリット
- 他と比較し費用が安い。
- 本人の自然回帰の思いが尊重される。
- お墓を継承する人が不要。
- デメリット
- 周囲の理解を得ることが難しい場合がある。
- お墓参りができない。
- 生きた証を残しにくい。
- 遺骨をめぐり家族でトラブルになることがある。
まとめ
このように「お墓を作らない」選択肢はいくつかあります。
まずはお墓を作るメリット・デメリットと「自分の生活スタイル」を考えあわせてどうなんだろうか?と自問自答してみてはいかがでしょうか?
お墓は不要!となったら、次はどんなスタイルにするかを決めましょう。
4つ挙げたスタイルのメリット・デメリットを今度は「ご自身の価値観」を基準にして検討してみてください。
ここでは
- お墓作りのメリット・デメリット
- お墓を作らない時のスタイル
- それぞれのメリット・デメリット
- 基準として「生活スタイル」と「価値観」
についてお伝えしました。
これらをおさえていれば、どんな結論に至ったとしても「後悔しない」と私のこれまでの経験から自信をもって申し上げられます。
それでももし「決められない!」という方がいらっしゃれば遠慮なく
こちら までご連絡ください。